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タイトル [350]【JTA/TENNIS FAN #223】 ニッケ全日本テニス選手権大会・クルム伊達が16年ぶり3度目の優勝!男子単は添田、伊藤が決勝へ
配信日時 2008年11月16日00時00分00秒
配信数 12880

財団法人日本テニス協会発行・オフィシャルメールマガジン【テニスファン】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2008/11/15 VOL.223 ━━━
 ┏━━┓ For All The People Who Love Tennis!
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【11月15日 本戦第7日】
午前中は日差しがあった有明テニスの森公園だが、午後には雨が降り出し、男子
ダブルス1試合が翌日に順延となった。女子シングルス決勝では、12年ぶりに現
役復帰したクルム伊達公子(エステティックTBC)が、初優勝を狙う瀬間友里
加(ピーチ・ジョン)を下し、16年ぶり3度目の優勝。男子シングルス準決勝で
は、第1シードの添田豪(ミキプルーン)が、過去2度優勝のベテラン岩渕聡
(ルネサンス)を逆転で下し、3年ぶりの決勝進出を決めた。第3シードの伊藤
竜馬(ミキプルーン)は高校生の守屋宏紀(荏原SSC)を破り、初の決勝に進
んだ。混合ダブルスは、佐藤博康(フリー)、岡本聖子(島津製作所)組が篠川
智大(亜細亜大学)、井上明里(早稲田大学)組を下し、3年ぶりの優勝を飾っ
た。

[女子シングルス決勝]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○クルム伊達公子(エステティックTBC) 6-3,6-3
●瀬間友里加(ピーチ・ジョン)

■12年ぶりに現役に復帰したクルム伊達公子(エステティックTBC)。「まさ
かここまで来れるとは思わなかった」という決勝の舞台で、本当に楽しそうにプ
レーした。ウイナーを狙ったショットをネットにかけると、くるりと後ろを向い
て天を仰ぎ、苦笑する。感情を素直に表しながらのプレーは、徹底して勝ちにこ
だわっていた以前とは、大きく変わった点だ。

■ただ、「勝負事が好き」なのは変わらない。勝つために全力を尽くす。相手の
瀬間友里加(ピーチ・ジョン)を分析して、決勝に臨んだ。「フォアには、低く
てスピンをかけにくいボールを送る」「ボールが浮いて返ってきたら、落とさな
いでネットに展開する」「ダウンザラインを多めに入れる」。左利き特有のスラ
イスサーブにはスライスのリターンを多用して対応した。作戦を立てると、自分
のテニスを見失うことなく、それを実行できるのがクルム伊達の強さといえる。

■最初から集中できていた。決勝の雰囲気に慣れない瀬間(友)の立ち上がりを
攻め、第1ゲームの相手サーブをブレーク。攻め手を緩めず、第3ゲームも破っ
て主導権を握った。ミスが続いて直後の自分のサーブを落としたが、第5ゲーム
は気持ちを切り替え、4ポイント連取で再びブレークし、相手に流れを渡さない。
クルム伊達は3度サーブを落としたが、すべて直後にブレークバックするという
勝負どころを押さえた展開で、21歳の瀬間(友)を翻弄した。

■16年ぶりの全日本制覇。今年4月に復帰を決めた時、全日本の出場が目標の一
つだったが、優勝するとは思ってもいなかった。コート上のインタビューで答え
た「まさか、まさかの優勝」という言葉が正直な気持ち。だから、38歳の自分に
優勝を許した若手たちに物足りなさも感じている。「国内のITF大会に出てい
れば、(世界ランクは)そこそこ100位台にいける。国内でやっていてグランド
スラムの予選にかかる位置にいられるのは、メリットもありデメリットもある」。
春から国内のITF大会を転戦してきての感想だ。「本当に勝ちたい時のメンタ
ルタフネスなどを考えると、国内でいつも同じようなメンバーで戦っては、抜け
出せない部分もあるのかなと思う」。

■復帰当初は、国内大会だけと思っていたが、東レPPO、AIGオープンに挑
戦して、「(世界に)チャレンジしたいという気持ちが大きくなった」と話すク
ルム伊達。「東レPPOやAIGで、私と同じように世界のトップのスピードを
目の当たりにした選手は、世界に近づくための環境を求めていかなければと思っ
ているはず。実際に動き出すかは、彼女たち次第」。若手の奮起を促すベテラン
は、来年の全豪オープンの予選挑戦を思い描いている。「限界がないと信じて、
できるところまでやりたい」。クルム伊達の再挑戦は、始まったばかりのようだ。
                              (谷 祐一)
[コメント]
■クルム伊達公子「日に日に動きが良くなって、この一週間、思い描くことが少
しずつできたかな」
■クルム伊達公子の夫で自動車レーサーのミハエル・クルムさん「彼女が優勝す
るとは考えてもいなかった。素晴らしいことだ。今年、僕は優勝できなかったが、
家族が優勝できたのは本当にうれしい」
■瀬間友里加「決勝がこういうものだと分かった。緊張した中でいかに自分のプ
レーをするかが課題だと思う。練習して、自分のプレーを体にもっと染み込ませ
たい」

[男子シングルス準決勝]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○添田豪(ミキプルーン) 1-6,7-6(1),6-4 ●岩渕聡(ルネサンス)

■「引くことなく、岩渕さんとがっぷり四つに組んで、最後は押し出したい」。
これは準々決勝後の添田豪(ミキプルーン)の言葉だ。第1セットこそ簡単に失
ったが、第2セット以降は岩渕聡(ルネサンス)相手に一歩も引かない、まさに
「がっぷり四つ」のプレーを繰り広げた。第1シードが、悲願の初優勝に向けて
大きな壁を乗り越えた。

■「最初から飛ばしていく」。添田の意気込みとは裏腹に、スタートダッシュを
見せたのは岩渕の方だった。第4ゲームで添田のサーブを破ると、第6ゲームも
連続ブレーク。6−1で第1セットを先取する。しかし第2セットに入ると添田
が本来の調子を取り戻す。「自分のサービスゲームをキープして、食らいついて
いくことを意識した」と添田。両者一歩も譲らぬまま突入したタイブレークは、
4度のミニブレークに成功した添田が制し、1セットオール。勝負は最終セット
に持ち込まれた。

■セット序盤では岩渕にリードを許した添田だったが、勝ちたいという気持ちが
勝利の女神を呼び寄せる。4−4からの第9ゲームでは、オーバールールと、岩
渕が見送ったボールが入る判断ミスにも恵まれ、終盤での貴重なブレーク。結局、
添田が6−4で取りゲームセット。05年決勝のリベンジを果たした。

■「相手は最初から飛ばしていたので、そのうちに落ちてくると思っていた。フ
ァイナルセットになれば勝つ自信はあった」と添田。「全日本という舞台で岩渕
さんに勝てたことは大きい。大きな関門を越えられた気がする」。初戦のあと
「第1シードの実力を証明したい」と語っていた日本のエースが、その力を見せ
つけた試合だった。

■今大会では毎試合、テーマを持って挑んでいるという。「落ち着き」がテーマ
だった2回戦。「集中力」を課題に臨んだ3回戦。「勢い」がついた準々決勝。
そして今日の試合では「ツキ」に恵まれた。「決勝のテーマは?」と聞くと「実
力でもぎ取ります」と力強く答えた。             (成瀬悦朗)

[男子シングルス準決勝]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○伊藤竜馬(ミキプルーン) 6-4,6-4 ●守屋宏紀(荏原SSC)

■男子の出場選手中、下から2番目の年少という神奈川・湘南工科大付高3年の
守屋宏紀(荏原SSC)の快進撃がついに止まった。2回戦からシード選手3人
を連破して、高校生としては16年ぶりの準決勝進出だったが、2歳年上の伊藤竜
馬(ミキプルーン)がその前に立ちふさがった。

■前日の準々決勝で3時間16分の長い試合を戦った守屋に少し疲れがあった。
「気持ちでは試合を楽しみにしていたのに、動きが遅い部分があった」。試合で
は、立ち上がりから持ち味の強打で攻め込んでくる伊藤に押された。「ストロー
クにスピードがあるので、それに対応できなかった部分があった」という第1セ
ットは、第1ゲームでいきなりサーブを破られた。

■「スピードに慣れて、自分から展開するパターンができた」という第2セット
は、チャンスがあった。ゲームカウント4−3で迎えた相手サーブ。ストローク
戦に勝ってブレークポイントを握った。しかし、ここで伊藤の深いサーブにリタ
ーンをミス。最初のデュースで得た2度目のブレークポイントも、伊藤の深いシ
ョットを返せずに、試合の流れを引き寄せる好機を逃した。

■チャンスを逃して「精神的に少し引きずってしまった」という第9ゲームは、
ダブルフォールトから始まった。結局、4ポイント連続で奪われてサーブを落と
すと、そのまま伊藤に押し切られた。「このレベルでは、チャンスを逃した次の
ゲームをしっかりプレーできないとやられてしまう」。全日本を通じて感じ取っ
た課題の一つだ。

■今年は高校総体で3冠を果たし、全日本ジュニアでも優勝。ジュニアで結果を
求められる立場にいたため、あまりプレーを変えなかった。しかし、10月の大会
でジュニアを卒業。3〜4年先をにらんで、プレーの改良に取り組んでいる。ト
スを低くして早いタイミングで打つサーブは、まだ始めて1か月足らず。「通過
点」として臨んだ全日本で、「今後に自信につながるものを得られた」。守屋に
とって、日本のトップと互していける自信をつかんだ、実り多き大会だった。
                              (谷 祐一)
【本戦第8日の見どころ】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
男子単決勝で、ともに初優勝を狙う添田豪と伊藤竜馬が激突

■男子シングルス決勝は第1シードの添田豪(ミキプルーン)と第4シードの伊
藤竜馬(ミキプルーン)の顔合わせ。奇しくも、同じ実業団チームに所属する選
手同士の対決となった。添田にとっては05年以来2度目の決勝。これまでは常に
優勝候補に挙がりながら、あと一歩のところで栄冠を逃してきた。大舞台で意外
なもろさを露呈することもあったが、今大会では落ち着いたプレーでランキング
通りの実力を発揮している。準決勝の岩渕戦では見事な逆転勝利。決勝に向けて
は「よく知っている相手だし、自分の力を出しやすいと思う」と自信をうかがわ
せた。

■一方、初の決勝進出となる伊藤竜馬。昨年は準決勝で苦杯をなめたが、今年は
18歳の守屋宏紀(荏原SSC)をストレートで下して順当に勝ち上がった。「A
IGオープン1回戦で負けてから敗因を分析し、プレーの改造に努めた。以前は
強打ばかりの単調なテニスだったが、スピン系ボールを使ったり、緩急を使った
りできるようになったことが好結果につながっていると思う。調子はいい」。同
じチームの先輩が相手だが、「『一人の選手』という気持ちでぶつかる。まずは
サービスゲームをきちんとキープしていけばチャンスはあると思う」と語った。

■過去の対戦は1度。7月にカナダで行われたツアー大会、ロジャースカップ予
選1回戦では6-4、6-4のストレートで添田が勝っている。どちらが勝っても初優
勝。普通に見れば添田の初栄冠が有力だが、決勝の舞台は特別な緊張感があるだ
けに、何が起きるか分からない。雰囲気に飲まれることなく、どちらが先に自分
のテニスができるかどうかが鍵になる。

■女子ダブルス決勝では、第2シードの米村明子(荏原製作所)/米村知子(ア
ジアパートナーシップファンド)と、第6シードのクルム伊達公子(エステティ
ックTBC)/藤原里華(北日本物産)の対決。単複2冠を狙うクルム伊達。2
冠達成となれば、03年の吉田友佳以来5年ぶりとなる。

■男子ダブルスでは、まず、前日降雨順延になった準決勝が行われる。第4シー
ドの伊藤竜馬(荏原SSC)/權伍喜(ミキプルーン)と、第8シード加藤季温
(北日本物産)/杉山記一(橋本総業)の顔合わせ。この勝者が、直後に行われ
る決勝で第1シードの岩渕聡(ルネサンス)/松井俊英(ミキプルーン)に挑戦
する。                           (成瀬悦朗)

※試合会場は冷え込みます。観戦にお越しの際は防寒具の用意をお忘れなく!

※その他、試合のリザルトやオーダーオブプレー(試合スケジュール)など、
大会に関する詳細は下記ホームページをご覧下さい。

【第83回ニッケ全日本テニス選手権大会ホームページ】
http://alljapantennis.jp/nikke83rd/

【JTA OFFICIAL ライブスコア】
http://scoreboard.jta-tennis.or.jp/alljapan83rd/index.html

【本戦入場券(無料)はこちらから】
http://alljapantennis.jp/presents/index.jsp

【テレビ放送予定】
[NHK教育]
11月16日(日) 15:00〜(16:30) 男子決勝(録画)
※上記はいずれも天候等の事情により変更されることがあります。
「NHKスポーツオンライン」他でご確認ください。

「NHKスポーツオンライン」
http://www.nhk.or.jp/sports2/tennis/tennis.html
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